作品

運命と向き合い、世界人の先駆となった支倉六右衛門常長
その苦難の旅路から時を超えよみがえる、究極の人間讃歌

慶長津波からおよそ2年が経過した1613年秋、支倉常長ら慶長遣欧使節はヨーロッパをめざし、石巻・月浦を出帆しました。
その400年後の記念すべき今、支倉常長の生涯を題材に創られ、「和製オペラの代表作のひとつ」と評される「遠い帆」が、満を持して再演されます。

仙台市委嘱作品であるオペラ「遠い帆」は、1999年に仙台・東京で初演され、各賞を受賞。
仙台ではその後の2000年公演以来、今回が13年ぶりの上演となります。

三善晃の精緻で重厚な音楽スコアと、高橋睦郎による研ぎ澄まされた言葉の高みに
ソリスト、市民合唱団、オーケストラ、俳優、スタッフほか総勢約300人が、
岩田達宗による新たな演出で挑む新時代の舞台芸術作品、オペラ「遠い帆」に、
どうぞご期待ください。


作曲

三善晃


脚本

高橋睦郎


関連受賞歴

三善晃/第31回サントリー音楽賞(1999年の活動に対して)→受賞記事へ
初演/第8回三菱信託音楽賞
オペラ支倉常長「遠い帆」合唱団・仙台少年少女合唱隊/杜の都・市民金メダル


上演記録

初演(1999年)
再演(2000年公演)
神奈川公演(2002年)
2013年公演プレ企画(2013年)
2013年公演(2013年)



作曲

三善晃 Akira Miyoshi

1933年東京生まれ。
3歳の頃から自由学園の「子供ピアノ・グループ」でピアノ、ソルフェージュ、作曲を学び、小学校に入った頃から平井康三朗に作曲とヴァイオリンを師事した。
1951年東京大学文学部仏文科に入学。在学中の53年、「ソナタ」が第22回日本音楽コンクール作曲部門第1位、54年「ピアノと管弦楽のための協奏交響曲」が第3回尾高賞、文化庁芸術祭奨励賞を受賞し注目される。
55年給費留学生としてパリ音楽院に留学、アンリ・シャラン、レイモン・ガロワ・モンブランに師事。アンリ・デュティーユの影響も受ける。
57年帰国、東京大学に復学し60年に卒業。この頃から毎年のように大作を発表しており、管弦楽、室内楽、歌曲などのほか、多くの合唱曲がある。
95年から98年まで「夏の散乱」、「谺つり星」、「霧の果実」、「焉歌・波摘み」と毎年オーケストラ作品を発表、「焉歌・波摘み」では自身6回目の尾高賞を受賞した。
99年3月には初めてのオペラ<支倉常長「遠い帆」>を発表、その成果により第31回サントリー音楽賞を受賞。
1974年~95年まで桐朋学園大学学長を務める。
99年12月芸術院会員となり、2001年11月文化功労者に選ばれる。


主な受賞歴

・1954年毎日音楽特別賞<ヴァイオリンとピアノのためのソナタ>
・1954年第3回尾高賞<ピアノと管弦楽のための協奏交響曲>
・1958年毎日音楽賞<ピアノ・ソナタ>
・1959年イタリア賞<放送詩劇「オンディーヌ」>
・1962年第11回尾高賞<ピアノ協奏曲>
・1964年第13回尾高賞<管弦楽のための協奏曲>
・1965年毎日芸術賞<ヴァイオリン協奏曲>
・1974年第23回尾高賞<チェロ協奏曲>
・1984年第33回尾高賞<響紋~児童合唱とオーケストラのための>(84)
・1984年フランス学術文化勲章受賞
・1985年文化庁芸術選奨文部大臣賞
・2000年第31回(1999年度)サントリー音楽賞受賞<オペラ支倉常長「遠い帆」>→受賞記事へ
・その他、文化庁芸術祭賞、NHK作曲賞などたびたび受賞。



脚本

高橋睦郎 Mutsuo Takahashi

1937年北九州生まれ。福岡教育大学国語国文学専攻。現代詩を中心に、短歌、俳句、能、狂言、浄瑠璃、舞台台本など、日本語詩のあらゆる可能性を求めつづけるかたわら、古典の尖鋭な読みでも注目を集める。詩集に『王国の構造』(藤村記念歴程賞)『兎の庭』(高見順賞)『旅の絵』(現代詩花椿賞)『姉の島』(日本現代詩歌文学賞)『永遠まで』(現代詩人賞)など27冊。短歌・俳句に句歌集『稽古飲食』(読売文学賞)など13冊、舞台台本に『王女メディア』(グローバル国際交流基金山本健吉賞)など。他に小説『十二の遠景』、新作能、新作狂言など古体詩形22種を試みた『倣古抄』、日本語詩の古代から今日までを通論した『詩心二千年―スサノヲから3.11へ』などがある。近刊に『和音羅読―詩人が読むラテン文学』。『詩人が読む古典ギリシア』連載中。米国、英国、アイルランド、デンマークで詩集、小説の翻訳8冊。国内外での自作詩朗読にも力を入れる。2000年度紫綬褒章、2012年旭日小綬章など受章。仙台市委嘱のオペラ「遠い帆」原作・脚本担当。




支倉常長 遠い帆